正月の7日に七草粥(ななくさがゆ)を食べますよね。
そのときに使う7種類の草が、春の七草です。その春の七草とはどんなもので、どんな意味があるのでしょうか。
それをここでまとめてみました。
この記事は、
・春の七草ってどんな草なの?
・春の七草を食べる意味は?
・春の七草の効能は?
と思う人に宛てています。
これを読めば、春の七草について詳しく知ることができると思います。
もし誰かに春の七草について聞かれたときも、答えることができると思います!
七草にはこんな意味が!効能と雑学の総まとめ!
春の七草の「七草」とは、せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろのことです。
と、いわれても、どんな草なのか、いまいちピンときませんよね。
なのでそれらについてまとめてみました。
「せり」には、競り合う(せりあう)という意味があった!
せりは漢字で「芹」と書きます。
ちなみに「芹」という漢字は、女性の名前にもよく使われている漢字です。
芹が、香りが強く根が強いことから、「立ち振る舞いが良く、芯の強い人」、という意味で使われているようです。
また、この草のせりという名前は、この草が、競い合うように群生していることから、「競り」→「せり」となったといわれています。
このせりには、βカロテンがたっぷりと含まれています。
これは活性酸素を抑えて動脈硬化や心筋梗塞を予防するはたらきがあります。
また、ビタミンCや鉄分などのミネラルも豊富で、体内の血液をつくって、貧血を防ぐ効果もあります。
またせりの香りには、オイゲノールという成分があって、体の温度を上げて、体をポカポカにする効能もあります。
せりを七草粥に入れるのは、寒い時期に体を温めるのに適しているからだといえますよね!
「なずな」と「斉藤さん」の意外なつながりとは?
なずなは漢字で「薺」と書きます。こんな漢字、見たことあります?
よく人の名前で「斉藤さん」っていますよね。
お笑い芸人にもいるじゃないですか。
お馴染みの「斉藤さんだぞ!」の人ですね。
その斉藤さんの中には難しい漢字で「齊籐さん」って書く人もいるんです。
この「齊(さい)」という漢字に草かんむりを付けた漢字が、「薺(なずな)」なんですよ。
斉藤さんとなずなには、意外なつながりがあったんですね!
またなずなは、ぺんぺん草とも呼ばれています。
この「ぺんぺん」とは、三味線を弾く音のことで、ぺんぺん草は別名、三味線草(しゃみせんぐさ)とも呼ばれているんですよ。
ちなみに、なずなの名前の由来は、夏になると枯れて無くなることから、夏無(なつな)と呼ばれたそうですよ。
なずなには、ビタミンA、葉酸、ビタミンC、ビタミンK、カルシウム、鉄分などの栄養があり、解熱や止血、腹痛や便秘などに効く薬草として用いられています。
「ごぎょう」はハハコグサで、草餅や菱餅に使われていた!
ごぎょうは「御形」という漢字なんですね。
別名はハハコグサで、「母子草」と書きます。
このハハコグサでお茶が作れるんですよ。野草茶ですね。
野草茶の作り方は、乾燥させて煎るというのが基本で、できれば野草は4~5種類以上使うのがいいんだそうです。
野草でのお茶の作り方は、健康茶のサイトに詳しく載っています。
ハハコグサのお茶には、咳止めや、利尿作用の効果があるとされています。
また草餅や菱餅に使わている草は、いまはヨモギですが、昔はハハコグサが使われていたんです。
名前も草餅ではなく、母子餅と呼ばれていたんですね。
でも、ハハコグサが母と子を連想させるため、ハハコグサを叩いてすりつぶして餅に練り込むという作業が縁起が悪いとされて、徐々に数を減らしていくことになりました。
ごぎょうにはこんな経緯があったんですね。
「はこべら」には踏まれても負けない雑草魂がある!
はこべらは「繁縷(ハコベ)」のことで、「ステラリア」とも呼ばれます。
このステラリアは、「ステラ(星)」というのが語源となっています。
はこべらの栄養は、たんぱく質のほか、ビタミンBやビタミンCが豊富です。
はこべらをすりつぶして汁にしたものには、胃や腸のはたらきの助けて、消化を促す効果があります。
さらに、視力を維持したり、免疫力を高めるはたらきもあります。
また、はこべらを粉にして、歯磨き粉としても使われていました。
このはこべらは、道端に群生する雑草のひとつです。
なので、繁殖力が強く、踏まれても負けない生命力をを持っています。
これぞ本当の雑草魂ですね。
どんなに悪い環境でも適応して生きのびていくという、はこべらの雑草魂には、私たちも見習えるところがありますよね。
この雑草魂を身につけるためにも、はこべらは七草粥には欠かせない草の一つだといえますね。
「ほとけのざ」は同じ名前に注意!
春の七草のほとけのざは、キク科のコオニタビラコ(小鬼田平子)のことです。
ほとけのざ(仏の座)の意味は、上方の葉の付き方が、仏の円座に似ているところからつけられました。
注意してほしいのは、シソ科のホトケノザという雑草です。
同じ名前なんですが、このシソ科の方は食用ではありません。
七草粥に入れるのは、キク科の方のほとけのざですからね。
またほとけのざの効能には抗酸化作用があり、筋肉痛や打撲などの鎮痛作用や解熱の効果があります。
上記の通り、ほとけのざは名前に注意することが大事で、料理に使うときには必ず、「コオニタビラコ」のほうを使ってくださいね。
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「すずな」には神様を呼ぶ力がある!
すずなは、「鈴菜」と書きます。
「鈴」という字が使われるんですね。
この鈴には意味があるんです。
この鈴とは、神を呼ぶための鈴のことを表しています。
鈴というのは昔から邪気を払う力があり、私たちを守ってくれるものとされていたんです。
よくお守りなんかにも鈴が付いてたりします。
神社でも参拝するとき大きな鈴を鳴らしますし、仏壇にも鈴(りん)が置いてありますよね。
これを知ると、鈴菜には特別な力を感じてしまいますね。
春の七草の中のすずなとは、「カブ」のことを表しています。
カブの栄養には、ビタミンA、ビタミンC、カルシウム、食物繊維などがあります。
カブは身近な食材でもあるので、料理で使う機会は多いと思います。
カブの効能には、皮膚の健康を保ったり、美肌効果や抗酸化作用があります。
カブには、白い部分よりも葉のほうに栄養がたくさんあるので、料理では葉の方も利用したいですね。
カブは寒い時期ほど甘みが強くなる食材です。
なので、七草粥の中では特にうま味を感じられる食材といえます。
「すずしろ」の巨大なものはギネスブックにも!
すずしろ、と聞いても何のことだかわからないですよね。
これは大根のことなんです。
昔は大根のことを、すずしろと呼んでいたんです。
大根はその実が白いところから、「清白(すずしろ)」といわれていました。
この大根はカブと似たところが多い食材です。
栄養価はカブとほぼ同じで、寒い時期ほど甘くなるのも同じです。
大根には豊富なビタミンとミネラルを含まれていて、血液の流れを良くするはたらきや、解熱の効果があります。
日本では大根はとてもポピュラーな野菜で、全国各地で作られています。
その中でも巨大で有名なのが桜島大根ですね。
桜島大根はギネスブックに認定された、世界一大きい大根なんですよ!
まとめ
ここでは、春の七草についてまとめてみました。
これらの中には、なかなか面白い雑学もあったと思います。
これから七草粥を食べるときには、この雑学を思い出してくださいね!
まとめは以上となります。
最後までお読みいただき。ありがとうございました!
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