今年のノーベル生理学医学賞はどなたが受賞されるのでしょうか。
日本人の研究者で有力候補といわれているのが、東京農工大特別栄誉教授の遠藤章(えんどう あきら)さんです。
ここでは、その遠藤さんについてその経歴などをまとめました。
この記事は、
・遠藤さんってどんな人?
・遠藤さんはどんな研究をしてるの?
・遠藤さんと何か共通点はないかな?
と思う人に向けて書いています。
これを読めば、これらの疑問が解決できて、遠藤さんの人となりを知ることができます。
また共通点が見つかれば、遠藤さんにどんどん親しみがわいてくると思います。
遠藤章(えんどう あきら)さんとはどんな人?
遠藤さんは1933年11月生まれなので、2018年で85歳になります。
ちなみに、1933年生まれの有名人には、タレントの黒柳徹子(くろやなぎ てつこ)さんや、ドリフターズの高木ブーさんがいらっしゃいます。
遠藤さんの出身地は、秋田県の由利本荘(ゆりほんじょうし)市です。
秋田県由利本荘(ゆりほんじょう)市とは
由利本荘市は秋田県南部の市で、秋田県で一番面積の大きな市となっています。
人口は7.8万人の市で、この市の出身者に、乃木坂46の生駒里奈(いこま りな)さんやモデルの加藤夏希(かとう なつき)さんなどがおられます。
やはり秋田県には秋田美人という言葉があるとおり、きれいな女性が女性が多いようですね。
ちなみに遠藤さんは平成19年に、市から初めて名誉市民として表彰されています。
由利本荘市の特産品
由利本荘市の名所のひとつである法体(ほったい)の滝は、鳥海山の水を集めて下り落ちる荘厳な滝です。その法体の滝は、日本の滝百選に選ばれています。
また、由利本荘市の特産品としては、秋田由利牛や工芸品のごてんまりなどがあります。
秋田由利牛とは鳥海山麓の高原で、良質な水や牧草で育てられた牛です。
霜降りの入った質のいいこの牛は、新しいブランドとして注目されています。
また、ごてんまりというのが気になりますが、これは「御殿まり」とも書く、玩具の一種です。
ごてんまりは古くから由利本荘市で作られた玩具で、カラフルは糸によって作り出された緻密な模様の飾り物のことです。
ごてん(御殿)という名前は、江戸時代の手まりが女中から庶民に伝わったことによるものと考えられています。
遠藤さんはこのごてんまりで遊んだこともあるのでしょうかね。
世界が注目した遠藤さんの経歴とは?
1953年 秋田市立高校を卒業
秋田市立高校は現在、秋田中央高校となっています。農家に生まれた遠藤さんは幼少期からずっと菌類に興味があったようです。
高校は定時制で、通学には片道徒歩2時間かけて、土日だけ通っていました。
1957年 東北大学農学部農芸化学科を卒業
東北大学で遠藤さんは青カビの研究に熱中しました。
現在でも使われている抗生物質のペニシリンは、この青カビから作られています。
また、ゴルゴンゾーラチーズの製造にも、この青カビなどが使われています。
東北大学出身者には、ノーベル化学賞受賞者の田中耕一(たなか こういち)さん、衆議院議員の枝野幸男(えだの ゆきお)さんなどがおられます。
1957年 三共株式会社に入社
三共株式会社は製薬会社で現在、第一三共株式会社となっています。
1966年 アルベルト・アインシュタイン医学校に留学
この学校はアメリカのニューヨークにある医学校です。
1973年 スタチンの開発
スタチンは血中のコレステロール値を下げる物質です。
この薬はペニシリンと同様、「奇跡の薬」といわれています。
1986年 東京農工大学農学部の教授に
遠藤さんはついに教授となります。プロフェッサー遠藤ですね。
1997年 株式会社バイオファーム研究所の代表取締役所長に
これは東京小金井市にある研究所です。
医薬と食品の開発研究などをおこなっているところです。
2006年 日本国際賞を受賞
この賞は、独創的で飛躍的な成果を挙げた科学者で、科学技術の進歩に大きく貢献した人に与えられる賞です。
この賞の受賞者には賞金として、5,000万円が送られます。
遠藤さんはこの賞金を何に使ったんでしょうか、気になりますね!
2008年 ラスカー・ドゥベーキー臨床医学研究賞を受賞
この賞は、アルバート・ラスカー医学研究賞の一部門で、基礎医学の研究において優れた功績のあった人物に贈られる賞です。
アメリカの医学界の最高の賞で、「アメリカのノーベル生理学・医学賞」ともいわれています。
2011年 文化功労者に顕彰
文化功労者とは、文化の発達に顕著な功績のあった人のことです。
受賞者には、年間350万円の年金が支給されます。
2017年 ガードナー国際賞を受賞
この賞は医学に顕著な発見や功績があった人に贈られる、カナダの賞です。
遠藤さんの研究は、カナダでも認められたということですね。
遠藤さんの研究は4,000万人の命を救う
私たちは食事によって、脂質、炭水化物、たんぱく質などを体に取り込んでいます。
これらの栄養素は、肝臓のはたらきによって何段階も化学反応がおこなわれ、その反応によってコレステロールが合成されます。
ですがこの合成過程で遠藤さんが研究したスタチンは、重要な酵素のはたらきを抑えることができます。
酵素を抑えられれば、コレステロールの生成を抑えることができるのです。
すると、余分な合成が減り、動脈硬化を防ぐことができるようになるのです。
このスタチンは心筋梗塞と脳卒中の予防のため、服用者は世界で毎日4,000万人に使われています。
参考文献: 週刊医学界新聞(医学書院)第3080号2014年6月16日 インタビュー 遠藤章氏に聞く
まとめ
今回は、遠藤章さんについて調べてみました。
遠藤さんの研究が4,000万人の命を救っていたことには驚きましたよね。
今年のノーベル賞生理学・医学賞は誰が受賞するのか、発表が待ち遠しいですね!
まとめは、以上となります。
ノーベル賞は生理学・医学賞だけではありませんよね。
■ほかのノーベル賞の候補者について、気になる人物をまとめてみました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!