あなたは墓石を購入したいと思ったことはありませんか?
墓石は今は必要ないと思っていても、今後必要になったときのために今のうちから考えておいた方が、後で慌てずに済むと思います。
墓石は一度購入したら、その後何十年も使い続けるものなので、選ぶときはじっくりと吟味したいですよね。
そこでここでは、墓石の種類についてどんなものがあるのか、その選び方などをまとめてみました。
この記事は、
・墓石に興味がある人
・今後お墓を建てたいと思っている人
・いい墓石を選びたい人
に宛てています。
これを読めば、墓石の種類がわかって、実際に選ぶときに参考になると思います。
墓石は高価な買い物ですので、後悔しないようによく検討してくださいね。
墓石の種類にはどんなものがあるのか?
墓石に使われる石材には主に4種類があります。
一つ目が花崗岩(かこうがん)です。
花崗岩は硬くて美しい石で、石材としては御影石(みかげいし)と呼ばれています。
全体的に白っぽく見えますが、黒色の点々とした有色鉱物をわずかに含むために薄い灰白色をしています。
日本で広く用いられている花崗岩の多くは中国産(福建省産)のものです。
二つ目が閃緑岩(せんりょくがん)です。
閃緑岩は、地下深部でマグマがゆっくりと冷えて固まってできた石です。
閃緑岩の色は花崗岩よりも黒味がかった色です。
この閃緑岩は、黒御影石といわれることもあります。
三つ目が斑レイ岩(はんれいがん)です。
斑レイ岩は有色鉱物を多く含み、黒っぽい色をしています。
ところどころに白色の斑点が見られ、磁鉄鉱などを含んでいる場合もあります。
斑レイ岩は、閃緑岩と同様、黒御影石といわれることがあります。
四つ目が安山岩(あんざんがん)です。
安山岩は、マグマが地表付近で急激に冷えて固まったものです。
硬くて耐火力が強い石とされ、地球の大陸の主成分となっています。
近頃海底火山によってできた西之島(にしのしま)は、この安山岩が主成分となっています。
墓石の最高級のランクの種類はどんな型か?
いろんな種類がある墓石ですが、それらの中でも最高ランクのものが、庵治石(あじいし)といわれています。
庵治石は、香川県高松市の庵治地方で採れる石のことです。
この庵治石の価格は、150~500万円といわれています。
また庵治石の特徴は、とても硬く、細かい加工がしやすいこと、風化や劣化がしにくくて、美しさを長く保つことができることなどがあります。
庵治石が最高級の価格となっている理由は?
庵治石の値段が高いのには、理由があるのです。
それは、採石した量に対して、墓石となる割合が少ないためなんです。
つまり、効率が悪いということです。墓石として商品化するまでにたくさんのコストがかかっているためなんです。
たくさん石を採っても、それらのほとんどが庵治石として商品にならないのですから、値段が高くなるのは当然ということです。
ただ、庵治石の採石場はいくつかあって、同じ場所でも採れる石のランクはさまざまで、すべて上質な石が採れるというわけではないのです。
中国産の墓石の特徴とは?
近頃では日本の石材の多くは中国のものが多いです。
中国の石材の産地は福建省(ふっけんしょう)のものが多くなっています。
石材は福建省のほかに、黒龍江省(こくりゅうこうしょう)、山東省(さんとうしょう)、山西省(さんせいしょう)などの産地があります。
現在日本でよく使われている石材は、中国の福建省産の白御影石です。
日本では、白御影石は流通量が多くて安価なところが好まれているようです。
ただ中国産だからといって、すべてが安価なものばかりというわけではありません。
なかには、上質な石材を使った高級な墓石もあります。
よい墓石の選び方!そのポイントとは?
よい墓石であるポイントは、主に次の4つが重要になります。
・石材の硬さ
・吸水率は低いか
・丈夫にできているか
・サビはないか
一般に石材の硬さ、つまり硬度は高い方が上質とされています。
硬度が高い墓石ほど劣化に強く、長持ちするといわれています。
なのでなるべく硬度の高い材質を選んだ方かいいですね。
そして吸水率については、「水をどれくらい吸収してしまうか」を表す数値で、吸水率は低い方が、あまり水を吸わず耐久性があるとされています。
吸水率が高いと、サビや劣化を引き起こす一因になってしまうので注意ですね。
そして、墓石がどれくらい丈夫に出来ているのかということも重要です。
墓石には文字を掘ったり、装飾を施すことがあるので、丈夫に出来ていないと加工するときに崩れやすくなってしまいます。
そしてサビはないかという点も大事です。
石材というのは、長い間雨風に当たっていると、サビが出てきてしまうものなんですね。
サビは墓石の一部分だけ変色してしまうので、かなり目立ってしまうんですよね。
墓石の色の選び方!黒や赤を選んでもいいのか?
墓石には、白っぽい色のものもあれば、黒いものもありますよね。最もポピュラーなのは灰色のお墓でしょうか。
いったいどんな色の墓石にすればいいのでしょうか。また、使ってはいけない色もあるのでしょうか。
結論から言うと、使ってはいけない色というのはありません。
ただ日本以外の国や、宗教によっては使ってはいけない色もあるようです。
日本の仏教では「青・黄・赤・白・黒」の五色(ごしき)は基本の色とされているので、どの色もなくてはならない色なのです。
ちなみにこの五色は和食の盛り付けでも基本の色とされていて、昔からこの五色をバランスよく使うことが求められていたんです。
こちらの記事で五色について詳しく説明しています。
ですから、お墓でたまに見かける黒や赤の墓石というのも、仏教の考え方として間違っているわけではないのですね。
特に墓石に使われる赤色は、インド赤と呼ばれる色で赤御影石ともいわれています。
ほとんどの場合は、赤は血を連想させたり、黒は縁起が悪いなどという思い込みが誤解を産んでいるだけなのです。
墓石の形はどんなものがあるのか?
墓石の形は主に3つの種類があります。
まず最もポピュラーな形なのが、和型の墓石になります。
墓参りに行くと、多くの墓石は白か黒で四角柱の形をしていますよね。
これが和型の墓石になります。
地域や宗派によって多少の違いはありますが、主に3段か4段の構造になっていて、花立や香炉などが付いているんですよね。
そしてたまに見かけるのが、洋型の墓石です。
洋型は、和型よりも墓石の厚みがなくて、幅が広がったような形をしています。
墓石の幅が広いので和型よりも耐震性に優れています。
洋型なので外国に多い形なのですが、墓石の正面部分が広いので、デザイン性に優れ、彫刻や装飾などの加工がしやすい構造となっています。
これらのほかに、墓石のデザインを重視した型もあります。
このデザイン型では、生前にその人がどんなことが好きだったのかを表すもので、ギターや将棋の駒、魚や富士山など、いろいろあります。
墓石はこうでなければダメといった決まりはなく、故人の歴史を表すことには何の問題もないのです。
まとめ
ここでは墓石についてまとめてみました。
墓石の種類や選ぶポイントなどは、知っているだけでもためになると思います。
なのでこれから墓石を選ぶときに参考にしてくださいね。
まとめは以上となります。