国語辞典には面白い要素があります。
国語辞典を読むことで、言葉の意味や成り立ちについて知ることができます。
自分が知っている言葉であっても、それを改めて意味を調べてみることで新しい意味を知ることもできます。
ありきたりの言葉をどう説明しているのかも面白い要素のひとつですね。
そこでここでは、漢字の読み方や、面白い言葉の雑学などについて書いてみたいと思います。
この記事は、
・国語辞典の面白い言葉って?
・国語辞典の雑学が知りたい!
・言葉のクイズって?
と思う人に宛てています。
これを読めば、国語辞典の奥の深さに気づいて、これからはもっと辞典を使う機会が増えるはずです。
そもそも辞典という漢字はどういう意味か
辞典は「じてん」と読みますが、これは紛らわしい言葉なんです。
辞典の似た言葉に、事典、字典というものがあります。
3種類も似た言葉があったんですね。
あなたが持っているのは、どの「じてん」ですか?
この3種類、使い分けができている人はほとんどいないと思います。
福武国語辞典によると、それぞれの意味はこうです。
辞典
ことばを集めて一定の順に並べ、発音、語釈、用法などを説明した書物。
事典
物や事柄を表す語を一定の順に並べ、その内容を説明した書物。
字典
漢字を集めて一定の順に並べ、発音、意味、用法、熟語などを説明した書物。
何を集めているかで違いがあるんですね。
「ことば」なのか「物や事柄」なのか「漢字」なのか。
この3つを区別するのは難しいと思いますけどね。
では、辞典に載っている言葉の数はどうでしょうか。
辞典の言葉の数を比べてみました
辞典には、あ行からわ行まで五十音順に載っていますが、ここで、各行のボリュームを見てみますと、特徴があります。
あ行、か行、さ行の言葉が非常に多い
福武国語辞典に載っている言葉の全ページ数は1386ページで、そのうちあ行、か行、さ行のページは合計744ページになります。
つまり、あ行、か行、さ行の占める割合が、53.6%ということになります。
同じように、学研の用例学習国語辞典で調べてみますと、全ページ数884ページに対して、あ行、か行、さ行は473ページとなり、その占める割合は、53.5%となるんです。
どちらの辞書も、50%を超えているんです!
これはつまり、世の中にある言葉の半分以上は、あ行とか行とさ行の言葉ということなんです。少し意外に感じますよね。
逆に、な行、や行、ら行、わ行は少ないです。
この4行合わせたボリュームが、あ行ひとつのボリュームと同じくらいなんです。
このことを知っていると、ある遊びに役立つんです。
そう、しりとりですね。
しりとりは言葉の語尾を使っていくゲームですから、ボリュームの少ない行の文字が語尾に付くものを選んでいけばいいことになります。
読み方がわからない漢字のクイズ8選!
読み方が二つある場合は、その単語だけでは読み方がわからないので、文脈からその読みを考えなければなりません。
これから紹介する文がなんて読むのか、考えながら読んでみてください。
「最中を食べてる最中です」の読み方は?
「最中」はどのような読み方でしょうか。これは(さいちゅう)あるいは(もなか)と読みます。
だから「最中を食べてる最中です」は(もなかを食べてるさいちゅうです)となります。
「竹馬の友と竹馬で遊んだ」の読み方は?
「竹馬」は(ちくば)と(たけうま)の読み方があります。
小さいころからの友人を、竹馬(ちくば)の友というんですね。
なので、(ちくばの友とたけうまで遊んだ)と読みます。
「魚市場の市場調査」の読み方は?
この市場という漢字も音読みと訓読みがあります。
(いちば)と(しじょう)ですね。
つまり、(魚いちばのしじょう調査)です。
「臭い臭い」の読み方は?
とても紛らわしい読み方です。
これはどう読みますか。
くさいくさいではないですよ。
これは(くさいにおい)です。
ちなみに、においには「匂い」と「臭い」があって、いい香りのものを前者、不快なものを後者で表します。
「銀杏を見ながら銀杏を食べる」の読み方は?
「銀杏」にも2つの読み方があります。
ひとつは、(いちょう)です。銀杏並木と使ったり、お相撲さんの髪型を大銀杏とよんだりしますね。
そしてもうひとつの読み方が、(ギンナン)です。
いちょうの実ですね。
いちょうとギンナンは漢字にすると同じになってしまうので注意が必要です。
(いちょうを見ながらぎんなんを食べる)と読みます。
「紅葉スポットで紅葉狩りをする」の読み方は?
「紅葉」は(こうよう)と(もみじ)と読みます。
これらはあとに続く単語で読み方を推測しましょう。
これは、(こうようスポットでもみじ狩りをする)です。
「ライブを行った人が打ち上げに行った」の読み方は?
この「行った」という言葉は本当にわかりづらいんです。
(いった)なのか、(おこなった)なのか。
どちらもよく使う言葉ですからね。
これは(ライブをおこなった人が打ち上げにいった)ですね。
「辛いカレーは辛い」の読み方は?
これはどのように読みますか。
この言葉は2通りの読み方があります。
(からい)と(つらい)ですね。
だからこの文は、(からいカレーはつらい)とも、(つらいカレーはからい)とも読めるんです。
では、「このカレーは辛いけど辛くはない」はどう読むと思いますか。
考えてみてくださいね。
まとめ
今回、漢字の読み方のクイズはどうでしたか?
漢字の読み方ってなかなか興味深いですよね。
私たちの国「日本」についても、読み方がはっきりしません。
日本という言葉も「にほん」と「にっぽん」という読み方がありますよね。
日本酒や日本刀では「にほん」と読んで、ラジオではニッポン放送といっています。
世界で見ても、日本のように国名がはっきりしない国は珍しいといえます。
辞典を見ていると面白い言葉や意味がたくさんあります。
なので私はこれからも日本語の魅力を探していきたいと思います!
以上が、まとめとなります。
こちらの記事でも面白い言葉について書いています。興味がありましたら読んでみてください!
■その他の関連記事はこちらです。
参考文献
Benesse 福武国語辞典
学研 用例学習国語辞典
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!