あなたは落語を聴いたりしますか?
落語って、実はメチャクチャ面白いんですよ。
それを知らない人が多いと思うんです。私も最初はそうでした。
落語って何となく地味な感じがするじゃないですか。
噺家(はなしか)が一人で出てきて、延々としゃべり続けるという、これが落語の一般的なスタイルですからね。
でも、落語についての予備知識があると、落語の印象がガラリと変わって、内容がとても面白くなるんです。
本当に、笑いが止まらなくなります。
そこで、落語を知らないあなたにもおすすめできる、面白い落語をまとめてみました。
これは実際に、落語を聴いて笑いが止まらなくなった経験のある私が感じたことをまとめています。
この記事は、
・落語は聴いたことがない人
・落語の演目がひとつもわからない人
・面白い話が聞きたい人
に宛てています。
これを読むことで、あなたも落語を聴いて、爆笑できるようになりますよ。
私のイチ押しは、「弥次郎(やじろう)」だ!
「弥次郎」は聴いたことがありますか。
聴いたことがなければ、ぜひ一度聴いてみてください!この演目を知らないのはもったいないです。
私が、落語で何か一つ面白い演目を教えてといわれたら、迷わずこの「弥次郎」をおすすめします。
弥次郎という人物は?
弥次郎とは人の名前で、これはその人についての話となります。
弥次郎とは、大嘘(おおうそ)つきなんです。
その嘘のつき方が面白いんです。
嘘つきは今の時代にもたくさんいるじゃないですか。
その大半は嘘がバレると「どうしてそんな嘘をつくんだ」って、怒られますよね。
嘘がバレたら、怒りや反感を買ってしまうのが、今の普通の反応だと思うのですが、この弥次郎という人の嘘は、憎めない嘘なんですね。
その弥次郎の嘘に、あなたもきっと笑ってしまうはずです!
弥次郎の見どころは?
この弥次郎の嘘はそのスケールが大きいんですよね。大きな嘘をつくんです。
普通は大きな嘘はずぐバレるのですが、弥次郎はすぐにバレても、その嘘をつきとおすのです!
例えばケンカのシーンでは、弥次郎は大きな岩を小脇に抱えて、ちぎって投げた、といっているんですが、大きな岩をちぎって投げるなんてことができるわけがないですよね。
そうした嘘を次から次へと言っていくんです。
嘘に嘘を重ねていくんですね。そこが見どころです。
弥次郎が嘘をつくところはたくさんあるので、それらすべてが笑いのポイントになっています。
弥次郎が言った嘘のいいわけもおかしくて笑えます。
「よくまあそんな嘘がいえるもんだな」と感心さえしそうになります。
弥次郎をおすすめするわけ
私がこの弥次郎が好きな理由は2つあります。
1つ目は、笑えるポイントがたくさんあるということです。
そしてそれは誰でもどんな世代の人でも楽しむことができる、わかりやすい内容だということです。
落語をまだ聴いたことがないなら、まずこの弥次郎から入ることがいいのではないかと思います。
確実に面白い内容ですし、もし面白くなかったとしたら、それはその落語家さんが下手だということです。
以後はその落語家さん以外の人の落語を聴いたほうがいいです。
私が弥次郎をおすすめする2つ目の理由が、この弥次郎は、5代目の故・三遊亭圓楽(さんゆうてい えんらく)さんの得意な演目だったということです。
故・三遊亭圓楽さんは、若い人は馴染みがないかもしれませんが、テレビ番組「笑点」の元司会者だったかたです。
桂歌丸(かつら うたまる)さんの前の司会者でした。
「腹黒い」ことで有名なのは、6代目の三遊亭圓楽さんですね。
その師匠に当たるのが、5代目の故・三遊亭圓楽さんです。
私が初めてこの方の弥次郎を聴いたのは、今から10年以上前になりますが、面白すぎて笑いが止まらなかった記憶があります。
それを今聞いても、まだ笑えますからね。ぜひ生で聴いてみたかったです。
他におすすめの演目をいくつかご紹介しますね。
オチが秀逸!「猫の皿(ねこのさら)」
これは、題名の通り、猫に餌をあげるときに使うお皿についての話です。
猫に餌をあげるときのお皿って、あまりいいお皿は使いませんよね。
その人間の心理を突いた話となっています。
この話は、物はどのようにすれば売れるか、という商売の話にもなっていて、商売のうまい人がどう考えているのか、その一部がみえるところがあります。
あなたも何か物を売らなければならないとしたら、この演目は何かヒントになるかもしれませんよ。
落語の中で、何かためになる落語が見たいと思っている人には、向いている演目といえます。
近頃では儲け話や詐欺など注意すべきことがたくさんありますが、この話を知っておくことで、私も気をつけようとか、だまされないようにしようといった教訓を得ることができます。
一度見てみて損はない演目ですよ!
王道で定番の「寿限無(じゅげむ)」
これは知っている人が多いのではないでしょうか。
「寿限無寿限無五劫の擦り切れ・・・」と続くこの言い回しは人の名前なんです。
寿限無は、何かいい名前を付けたいという親が、あれもこれも付け足していったらこんなに長い名前になってしまった、という話です。
見どころは、なんといっても長い名前を連呼するセリフではないでしょうか。
子どもの名前を呼ぶ度に、寿限無寿限無・・・と始まるところが面白いところです。
いまではキラキラネームといった、変わった名前を付ける親がいることを思うと、「寿限無」はキラキラネームのはしりといえるのかもしれませんね。
昔から親は子供にいい名前をつけたがるものだったんですね。
あなたも騙されるかも?「時そば(ときそば)」
時そばも有名な落語のひとつです。
この話はそばを食べた後のその支払い方に関する面白い話となっています。
時そばの主人公はそばを食べるお客さんで、そばを食べた料金をごまかそうと、策を講じるわけですね。
この時そばは、会計のときに店員をだまそうとするのですが、結局最後は損することになってしまうというものです。
これはつまり不正をしても得することはないという教訓を含んでいます。
私が最初にこの「時そば」を聴いたときは、その不正に気が付きませんでした。
なのでもしかしたら、あなたも知らず知らずのうちに、この落語のようにだまされているかもしれませんよ!
大金を手に入れたら注意!「芝浜(しばはま)」
これは年末によく見る演目です。
大金を手にした男の話なんです。
大金を手にしたら、人が変わってしまったなんて話をよく耳にしますよね。
今では宝くじなどのギャンブルで、大金を手にしている人がいるのは事実ですが、その後彼らがどうなったか気になりますよね。
この芝浜の男は、その大金を一夜の遊びで使ってしまう男だったんです。
それを見かねた奥さんがその男をうまくたしなめる、という話なんです。
この話の見どころは、ダメになりそうな男と、その彼をうまく助ける奥さんの人情が描かれている部分です。
この話を聞くと、やはり奥さんのほうが一枚うわてだな、と思いますね。
その奥さんの愛情にも深いものを感じることができます。
年末にはぜひ聞きたい演目ですね。
まとめ
今回いくつか紹介しましたが、一番のおすすめはやはり、「弥次郎」です。
まずはこの弥次郎を聴いてみてください!
いま落語は、Eテレでもやっていますし、NHKで毎週土曜や日曜の早朝にも話芸や演芸番組があります。
ここで紹介したもの以外にも面白い演目はたくさんありますよ!
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