みなさんは入院生活を経験したことがありますか?
私は腸の病気で6ヶ月ほど入院しました。
入院中は誰しもつらいことや、いやなことがあると思います。
私もいつ退院できるのかもわからず、不安な日々を過ごしました。
でも、つらい入院生活のなかにも楽しかったことがありました。
ここでは、それについて書きたいと思います。
入院生活で一番楽しかったのは作業療法だった!
あなたは「作業療法」というのを知っていますか?
これはリハビリのひとつなのですが、作業療法士とよばれるスタッフさんと一緒に、いろいろな活動をすることです。
作業療法の内容はいろいろです。
手芸や工作、料理、パソコン、将棋、麻雀、カラオケ、言葉遊び、話し合いなどがあります。
作業はほぼ毎日やるのですが、曜日ごとにこの日は料理とか、この日は手芸と工作などと決められています。
自分の好みの作業をすればいいのであって、強制ではありません。
いつも朝10時ごろに各病棟にスタッフさんが来て、参加者を集めます。
このとき、検査や検診などの予定がない人が参加できます。
毎回男女合わせて20人ほど参加していましたね。
やる場所は、病院内を移動して、各作業室でおこないます。
私の病院ではカラオケの場所で将棋も麻雀もやっていました。
病院の外でおこなう作業もあったようですが、私はその機会はありませんでした。
作業をする時間は1時間~1時間半くらいです。
自分の好きなことをしているので、あっという間に終わっちゃいます。
人気があった作業は料理、カラオケ、手芸と工作です。料理が人気なのは、毎回違ったものを作れるし、やはり作ったものを食べられるからでしょうか。
私も餃子づくりに参加しようとしたのですが、腸を患っているため、その時は参加できませんでした。
私のいちばん好きだった作業はカラオケでした
料理とともに人気なのがカラオケです。
カラオケは希望者はいつも10人くらいいて、聞くだけの人もいますが、だいたい一人1~2曲は歌えました。
カラオケをやる部屋は車いすや歩行器などの人でも入ることのできる広いところで、当時歩行器を使っていた私でも不自由なくできました。
カラオケは、自分の歌いたい曲を書いた紙をスタッフさんに渡して、スタッフさんが順番を決めて歌っていく、という流れです。
曲を選ぶのは自由なので、自分の好きな歌を歌ったり、みんなが知ってそうな歌を選んだり、場を盛り上げる歌にしたり、いろいろ歌いました。
カラオケでは、やはりみんなでやることなので、最低限のマナーは必要です。
順番を守ることとか、歌ってる人の邪魔はしないとか、やたらに大声で歌わないとかです。
カラオケを含め作業療法に参加すると、飲み物をもらえました。
本当に至れり尽くせりでしたね。
カラオケはほぼ毎日できました。
なので入院してるときの午前中はほとんどカラオケ三昧だったわけです!
正直、
「こんなに遊んでていいのか?」
とも思いました。
でも上にも書きましたが、この「好きなことをやる」ことがリハビリのひとつなのです。
このカラオケがあったから、午後の厳しいリハビリが続けられたのかもしれません。
辛かったことや、いやだったことはなんでしょうか
リハビリは涙が出るほどつらかった
いちばんつらかったことがリハビリです。
リハビリは毎日おこないました。私は足がわるかったので、下半身を重点的におこないました。
内容は、自分でやるストレッチと、先生に手伝ってもらうストレッチ、電気を流すマッサージ、器具を使うトレーニングなどです。
リハビリの基本はストレッチ
私はいつも午後1時~5時までの4時間やっていました。
いつも最初は、自分でやるストレッチから始まりました。
先生はずっと私をみてくれるわけではなくて、私のほかにも患者さんはたくさんいるので、そちらの方もみながら私を担当してくれていました。
このストレッチのでき次第で、ほかのメニューが決まっていきます。
最初のうちは器具を使うトレーニングまでいきません。
ほとんどストレッチで、たまに電気マッサージをやる程度です。
ストレッチはつらかったです。
動かないものを動けるようにするのは大変なことでした。
「先生がやった動作を、次に同じことを自分で何セットかやる」の繰り返しです。
これをサボったり、数をごまかしたりすると、なぜか先生にバレちゃうんですよね。
先生はつねに見てくれているんですね。
それと比べると、電気マッサージは全然つらくありませんでした。
だいたい太もも辺りに15分くらい電気を流しますが、痛みというより気持ちがいいんです。
器具を使ったトレーニングはある程度動くようになってからです。
ウォーキングマシンとか鉄棒とかですね。
車いすを使って立つ練習もしましたが、このとき立つことの難しさを実感しましたね。
楽しかったこと、つらかったこと、その目的は
リハビリを続けていると、つらさのほかにむなしさも出てきて、
「やってて意味あるのか?」
と思うこともありました。
つらいのはリハビリだけではないのです。
味の薄い食事とか、検査のための検査というかなり面倒なものもありました。
でも、それらすべては、私のためでした。
その意味や効果はあとになってわかるんです。
「つらいことをくり返すこと」は大切な事だったのです。
誰でも「つらいこと」だけでは続きません。
同じだけの「楽しいこと」が必要なのです。
楽しいことがあれば、つらいことも乗り越えて、病気を克服することができると思っています。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました!